2007年07月09日

上野女史曰く、「一杯飲み屋の女将になりたかったなぁ」

 社会学者話繋がりで。

 ビッグイシュー(vol.75 = 現在の最新号)に上野千鶴子せんせ(以下:上野女史もしくはちーちゃん)のインタビューが載ってました。インタビューのメインの内容としては、「若いころは私も将来の不安なんてレベルじゃないくらいせっぱ詰まってた」、ってことで上野女史らしい自由度の高い若気の至りについて語られてます。

 知ってる人は知ってると思うけど、上野せんせといえば有名なすごいフェミニストで若き日はフリーセックスで名を馳せた方なわけだけど、その辺については特に触れず..。ってか、「将来が不安で先行き見えなかった。でも、なんとかなるもんだよ」って話はこの雑誌の主旨にあわせたところもあったんだろうけど、上野せんせが語られていると、「それ、ちーちゃんだからできたんじゃん?」、って気になります。だって、「スカートの下の劇場」に載ってる写真の逞しいこと..。「逞しい」って言ったら失礼か ?.......えーと....野性味あふれる魅力をお持ちの方ですね...

 個人的には若いときの松山千春に似たオーラを感じます。(← 性的な意味で!)


 さて、そんなセクシャルライフの果てにいまのちーちゃんの歯に衣着せぬ毒舌というか、毒など通り越して「鉈の重さに剃刀の切れ味」ってところでしょうか? ......いや、斧かな。斧槍とか似合うかもしれない。

 知らない人用に言うと、上野せんせの毒舌というのは松任谷由美さんのそれに近いように思います。「毒」っていうかお二人ともはっきりした性格ということなのだろうけど。(お仕事できますしね)


 んで、まぁ、以下が肝心の箇所


研究者になってなかったら?

 一杯飲み屋の女将になりたかったなぁ。疲れた男たちに「グチ聞いてあげるよ」ってコップ酒を出すの。今からでもやりたいけど、体力いるから無理でしょうね。まぁ今も同じようなことやってますよ。居酒屋で愚痴っぽい男友達の話聞いて、飲ませて食べさせてサイフはこっち持ち、お金払ってホステスやって、便利な女だよね、ホントに(笑)

 

.....えぇ話や..って感じではあるのですが、面識もないわりにもっている勝手なイメージだと「...その居酒屋って寛げるんですか?」って感じがします。「寛ぎ」メインっていうか「ママの気さくなお喋り(毒風味)」というところで人気になるのではないでしょうか? あと、過去の武勇伝とか..。

 個人的にはマライアにも勝てるんじゃないかと思うんですよ。


「私が出るしかないようだな」 多摩のマライア・まとめ - 下載共有日報


 だって、ちーちゃん、目からビーム出そうだもの...。


 ってか、まぁ、やはりこの辺がポイントかな、と。

70年代後半、20代終わりにさしかかったころ、日本にも女性学という学問が登場しました。女性学を一言で説明するなら、それは女性の経験を言語化、理論化する学問ということができるでしょう。「私はなぜ結婚に希望を見出せないのか」、「母親はなぜ不幸なのか」とか、これまで生きてきた自分自身を研究対象にできるなんて目からウロコでしたよ。そして私は生まれて初めて本気でやりたいと思うことを見つけたんです。
 しかし、当時の日本の学界には、女性学を受け入れる余地はなかった。自分そのものを研究対象にする女性学は、客観性や中立性に欠け、学問とはいえないという扱いを受けたんです。それなら自分たちで"舞台”をつくるしかないってことで、女性学を学び始めた女性たちと一緒に研究誌をつくりました。それを10年続けたら学会専門誌がそこから引用を始めたんですよ。「ざまみろ!(笑)」って思いましたね。



 どこの業界でも「パイオニア(もしくは第一人者)は偉大」といえるかも知れないけど、上野センセの場合はそれに付け加えて並外れたバイタリティのようなものがあったように思います。こういう人はマライアの武力をもっても御せないのではないだろうか..? なにせ、「男社会」という大きな壁に対して立ち向かってきた人ですからね。覚悟の差のようなものがあるように思います。(それこそ死狂い的な)

 んで、ちょっと思うに。上野センセのやっておられるのはフェミニズムっていうよりは上野イズムってことなんじゃないですかね? いや、「オレオレ学」ってことではなく、上野センセが抜けた後って日本のフェミニズムって成立していくんですかね?....(門外漢の素朴で田舎者な疑問として)


 なんとなくですが、以前に話題に出てきた「男女間の経済格差の問題」、あるいはそれをベースにした主導権の違いの問題なんかについて、フェミニズム的アプローチで大丈夫なのかな、って気がします。(っていうほどフェミニズムのこと詳しくないのだけれど話を続けます)



 でも、やっぱ、「主導権格差の解消のためには女性も力を持つことが必要」ってことだとここで言う「力」として具体的に考えられるものというのは「金」か「物理的力」ってことですよね。んで、通常なら「物理的力」のほうは身につけにくいので「金」のほうに行くわけだけど、女性の場合は「金」のほうの開始条件が違う、と。

 この辺は問題だな、と思ってます。



(※いちお断り書きしとくと、ぼくは女性の権利について考える立場をとりつつも現在のフェミニズムの研究動向には疑問(批判的視点)をもってるんですね。もっとがんばってほしいので。っつーか、ぼくが勉強不足なだけかもしれないけど )



 フェミの人たちは、「社会(主に男性)の意識改革を!」、と叫ぶけど、じっさい、職場で働いてる女史の方々からすると「そんなこと言ってもなぁ」って現状があるのではないでしょうか? だって、アレげな考えなおっさん達が「正しい意見」をさらに正しくしても聞くとは思えないしなぁ..。

 んじゃフェミの人って具体的にどういう戦略考えてるんだろう、って感じがします。


Ohno blog(2007-07-09):結婚と経済


 こちらでは「ジェンダー規範の変化を!」と言っておられるわけだけど、それでおっさんの意識は改革されていくのでしょうか? それともおっさんは関係なくて、「ダンナの意識さえ変わればいい」ということなのか? でも、それだとけっきょく結婚を前提条件に生きないといけない、もしくは男性に比べて「結婚」が「生存(人生)」に占める割合が高い、という現状は変わらないですよね?

 「結婚をそれほどしたくない女性」がこれから先も充実した人生を送るためにはやはり独立でお金を稼げる状態が必要だと思うんです。

 リンク先にもあるように「出産による育児休暇」あるいはそれを勘定に入れた女性の雇用枠のびみょーさの問題も重要だと思うけど。(あと、長期離職後の職場復帰の問題とかもありますね)


 こういうのを男性が理解する場合には極論すれば「男に子どもを生んで育ててもらうしか」ってことになるのかもしれないけど、それ以前に主夫の問題もありますね。

葉っぱの「歩行と記憶」 - 身も蓋もあるお話


【第2回】語られざる男性差別 (数字で見る男と女の働き方):NBonline(日経ビジネス オンライン)


痛いニュース(ノ∀`):インリン・オブ・ジョイトイ 「日本人の男尊女卑的な考えがキライ」


(インリン話をちょっとだけ補足すると、台湾では男女ともに料理を作るのが普通なのでインリンは料理ベタらしい。でも男性優位社会らしいけど)



 っつーことはやっぱ「男性学(≠非モテ男史問題)というのはフェミニズムと似ている」ということになる...(のか?) ちなみにぼくは家政的なことは苦手なので主夫は無理ですが。(不器用なのでやらせないほうがいいと思う。手伝える範囲はするけど)

 
 そういえば戸田誠二さんのマンガに「男が子どもを産めるとしたら?」って作品がありました。(「クバード・シンドローム」@「説得ゲーム」)


 そこでは男性は数々の不安や恐怖、生理的な変化による身体の異常(不快)に耐えながら出産のときを迎えるわけですが、その段になってやはり「....死ぬんじゃないのか」という恐怖に襲われます。で、ブラックアウトして気づいたら赤ちゃんが側にいるわけですが。

 出産まで(あるいは出産時)の葛藤とか、仕事人間だった男性が出産後に変化した様子(あるいは男性の父親の変化)はなんかいろいろ参考になりました。




 まぁ、そんなこんなで後半いつも通りぐだぐだ〜っとした話になってしまいましたが、やはり必要なのは相互理解ってことなんですかね..。

 でも、やっぱ金銭的保障というか制度的保障って必要だと思うんですよね。「ジェンダー規範の変革」でそれが可能....なのか..?


 でも、上野センセもおっしゃっていたように、コツコツと積み上げていったからこそ確立されるものがある、ってことなのかもしれない。「焦りは禁物」ってことですかね。




 ちなみに、ビッグイシューの次回のゲストは同じく社会学者の阿部真大さんだそうです。一個前の号では姜尚中さんが出られててやはり「若いころは先行き見えんかったなぁ」と言っておられました。



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関連:
コンプレックス・プール

※戸田誠二さんの作品はこちらで立ち読み(?)できます。
 
 
J-CAST ニュース : 男性の年収400万円で結婚OK おカネよりは「手を取り合う」時代

※低空ダブルインカム狙い増えてるみたいですね。どこまでホントか分かんないけど。



【第1回】建前論では難しい、日本の女性活用 (数字で見る男と女の働き方):NBonline(日経ビジネス オンライン)
 
※「米国に比べて日本ってけっこう恵まれてるのか?(うんぬん)」
 
 


posted by m_um_u at 22:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 社会このエントリーを含むはてなブックマーク
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