2007年03月12日

教育とか教養について

 先日のスキーマの話繋がりで、NHKの「ハゲタカ」を見ながら思ったこと。

 「ハゲタカ」=「日本経済の停滞による外資に乗っ取り」ってことで、村上ファンド(?)みたいな人とか松下幸之助みたいな人とか出てきてるわけだけど、そういえば昔、哲学のセンセが、「外資になっちゃえばいいんですよ。別にこだわることはない」、みたいなことを言っていたのを思い出した。

・・9年前か

 格差社会とかファンドとかそんな話もなかったころだな。でも山一證券とかはあったのか。いま思うとそれを含んでのことだったのかもしれないけど、なんとなくいまの状況まで予期していたのかな、とか思って・・。

 その人はハイデガーを専門とする人で、経済とかそういうのの知識はなさそうだったんだけど、なんか飄々として不思議な人だった。つかみどころがないというか底が知れないというか。とりあえず、なにを言ってもレスポンスが返ってくる。(専門じゃないところについては曖昧に答えるけど)

 ちょっと前にはてぶで文系教授の奥深さの話がでてた

たとえばドイツ哲学者の誰かを研究するとしても、

日本人にはない下敷き−キリスト教とかギリシャ悲劇とか−をさらわないと

まず問いの設定からして理解できなかったりするところから始まり、

原語で著書を全部読破するのは当たり前として、

(翻訳はその時点で翻訳者の”思想”が入り込んでいるので1次文献にはならない)

大体その哲学者自身があの世にもめんどくさいラテン語やギリシャ語の文献を

参考にしていた日にはそれらの原書にもあたり、

その哲学者に心酔したフランス人哲学者に興味を持てばその人の原著にもあたり、

もちろん各国の先行論文にも目を通し分析し・・

・・・って何ヶ国語修めりゃいいんじゃおりゃあ!(怒)

みたいなことになる。

(しかも”研究”はそこから始まる)

はてブついでに覚書。 - 文系教授の恐ろしさより引用】


 まぁ、そんな感じでアホみたいに知識詰め込んでるのは元より、スキーマのでかさが半端ないので、その人が知らない領域の話でも「だいたいこんな感じだな〜」ってすぐに検討つけてきちゃうんですよ。もしくはめんどくさかったら質問によってこちらの答えを誘導して、全体の概要を把握する。んで、これをやられてるほうとしてはなんか頭の中hackされてるみたいなんすね。こう、「なんか頭よくなった気がする」、みたいな。

で、

 そういうのは一時的なスキーマの拡張であって、自らの知識ではないわけだからそれに気づいてその感覚(スキーマをどこまでどういう組み立てで延ばせばいいかということ)を覚えていればよいのだけれど、若いうちは知識(明示的情報)のほうに目が行ってしまうって言う・・。そういうのはもったいないな、と。

 おそらく、これからしばらくの間続く文科省によるテコ入れも「ギョーセキ」だの「分かりやすいジュギョー」だのを評価基準にして進んでいくんだろう。そんなの本物の「学」からしたら表面的なものに過ぎないのに・・。



・・理解されないんだろうな(職人技みたいなものだからな)



 「教育とは何か?」みたいな話があるけど、「教育の効果」というか「学ぶほうが何を受け取るか」ということに限って言えば、結局はこういう部分が重要なはず。知識なんて後からいくらでも必要になって追いつかないんだから、それをうまいこと編集・整理・蓄積・参照するためのOSが必要。んで、そういうのは往々にして非明示的知識(暗黙知)なわけだけど、いわゆる「勘のいい子(感性のある子)」、というのは勝手に気づくように思う。


 思考の組み立て方とか思考の幅とかそういうことになんとなく気がついている子ならば、放っておいても後から追いつく。「追いつく」っていうか、ある時期が来たらすごい勢いで知識を吸収(食事)する。そのためには「好奇心」という才能も必要なのかもしれないけど、そういった「好奇心」や「感性(センス)」といったものをつぶさないようにするのが学校教育に求める最低限のことです。


(※ぼくはこの部分に関してはリアリストなので、学校教育・マスメディアの第一義的意義はプロトコルやディシプリンの統一ということだと思ってます。すなわち工場や軍隊で命令が行き届くためには統一されたプロトコルが必要なわけで、そのために用意されたのが教育機関でありマスメディアってことです(cf.想像の共同体)。つまり文化装置ということ)



 教育においては教養っていうかそういうスキーマのディレクトリを拡張することがまず必要なんだと思う。



>感性(センス)ない子はどうすんだよ



・・フィンランドメソッドかな(とりあえず)↓



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関連:
国立大学交付金、競争型に 規模より研究重視(asahi.com)
http://www.asahi.com/life/update/0227/005.html?2007


フィンランドメソッドについて
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=103100

※マインドマップってスキーマお絵かきっぽい



子供の「どうして勉強しなきゃいけないの?」→ 勉強することの具体的で直接的で切実なメリットを説明(@分裂勘違い君劇場)
http://d.hatena.ne.jp/fromdusktildawn/20070121/1169414343


教養について(@極東ブログ)
http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2004/01/post_42.html


中学受験社会の副読本(!)(@インタラクティヴ読書ノート別館の別館)
http://d.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/20070307/p1






posted by m_um_u at 13:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記このエントリーを含むはてなブックマーク
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