レビューではなく単なる感想(※注意。もちろんネタバレありだよ!)。
いやぁ、すごかった。
デスノート並みというかそれを上回る心理戦。
弟の裏切りへの布石、兄がそれに気づいているのかどうか。兄が気づいているかもしれないことに疑いつつ偶然を利用して罠をしかける弟。罠にはまりつつ兄はそれが弟の罠だと気づいていたのかどうか。弟が罠を張ったと知りつつ、すべてを信じている演技を続ける兄。その裏にある本心に怯えつつ、弟はホンネをぶちまけ・・・。
『偽善やエゴ、うそ』ってことだけど、そういうのを最小限の映画技法で伝えてくる。それと役者の演技で。すごい演技だった(一回しかできない感じ)。
そして、すべてを知りつつ弟のコンプレックスや罪、断罪の気持ちもまるっと受け入れる兄(断罪させるためにわざと誘導して)。
「・・なんだこれ?」って感じだ。
善性(あるいは偽善)への苛立ちとそれを貶めようという気持ちはちょうど藩金蓮さんのところに出ていたけど、金蓮さんのいうように「単なるいい子ちゃん」というのはふつうこういった悪意の罠で折れるだろう。
悪意の罠をはるほうはそれでもなお揺るがない善意のようなものを見ることで救われるのかと思っていたが、そういうことではないみたい。
一度、同じ地点まで降り、同じように雨に打たれ、それでもなお笑って包み込むような大らかさというか。
そういうのは(陳腐だが)愛なのかなと思った。
揺れうごく中で揺るがないもの
「大きな愛」と言えば、作田センセのとこに森進一関連エントリが出てた。
http://gekko.air-nifty.com/bc/2007/03/post_d185.html
詳しくは知らなかったのだけれど、とんでもなく改編して歌っていたらしい。原曲のメッセージは「普遍の愛」だったのに、単に森が「おふくろさんに癒されたい」という歌に変えていた、と。
これはさすがに大きな愛では包めないわなぁ・・。
でも、いざとなったら、「ワシのタマでよければとってけや!」、とか言うのだろうか?
♪スガシカオ / 斜陽
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関連:
西川美和インタビュー(@CyberCREA)
http://www.cybercrea.net/culture/note_060627_01.htm
心の奥底、流れに映す 「ゆれる」の西川美和監督(@asahi.com)
http://www.asahi.com/culture/movie/TKY200607050532.html
森進一はどうするべきか(@たけくまメモ)
http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/post_11a2.html
「語り」を加えることは悪なのか(@benli)
http://benli.cocolog-nifty.com/benli/2007/03/post_1723.html
※これもひとつの「ゆれる」ということなのかも


