2007年02月28日

新しいメディア体験の可能性とSecond Lifeについて (スクエニ乙部氏インタビューから)

 引き続き湯川さんのpodcastから、スクエニ乙部氏へのインタビューが興味深かったので忘れないうちにメモ。


3Dが便利とは限らない−スクエニ乙部一郎氏
http://it.blog-jiji.com/0001/2007/02/3d_d0bb.html


 内容として、スクエニの話っていうか大半がSecond Lifeの話だった。スクエニもFFのMMORPG(「ファイナルファンタジー XI」)を運営しているのでかなり意識しているのだろう。Second Lifeにおけるヴァーチャル経済圏の話(「国家規模になってくるとほんとに国が関与しなきゃいけなくなるね」)っていうのは重要だけどありきたりだから置くとして、「3D技術にこだわるのってどうなんだろう?」って話が興味深かった。

 Second Life内ではいろんなサービスが拡がってきてるけど(ex.新聞、オークション)、「これって2Dでやったほうが見やすいよね?」、って話。e-bayみたいなオークションなんか2D処理したほうがやりやすいし、と。

 それでもなぜSecond Lifeにすべてを統合しようとしているのか、という話題にまでは踏み込まなかった。これについては微力ながらあとで考察してみよう。


 んで、3Dのデメリットについて。


 「空間認識的なデータとると男女間に差が出るので3Dにすると商業的に不利なのでは?」、とのこと。つまり「3Dにするだけで顧客の半分失ってるのでは?」、と。「男は地図を読めるけど、女は読めない(※個人差あり)」と関連して、女性というのは3D空間の認知が弱いらしい。地図反転されちゃうと読めなくなったりとか。この辺のデータ的根拠については特に触れてなかったけど、認知科学的知見だろうか?あと、「地図って2Dじゃん?」、とか思うけど、3D空間を意識しながら2D情報を見ているわけだから3Dな話になるということなのかなぁ・・。

 まぁ、それは置いといて

 「女性は3Dに親和性がない」ということに関して、スクエアは独自なデータを持っているのだろうか?たとえば「FFXI」の男女構成比とか。でも、あれって戦闘が得意な人 / 得意じゃない人とかでも分かれるし、ゲームテクニックにおける男女差も要因として考えられる。


 そう考えるとびみょーな話ではあるな・・。


 でも、「2Dのほうがシステム運営的には楽なのに、なんで3Dに統合するの?」、というテーマは面白かったのでちょっと妄想。
(※マーケ的な話は置く)

 これはメディアアート的な「あたらしい感覚を体験したい」という感覚に近いのではないか?

 メディアアート展なんか見に行くと、別になんてことのないテーマで作品が作られてるんだけど、スイッチとか画面に触れたりすると妙に面白くて、その不思議な感覚を味わいたくて何度も画面なりスイッチなりに触れてしまうことがあると思う。そういう感覚に近いのではないだろうか?まったく別の文脈ではあるけれど、ニコニコ動画の楽しさがコミュニケーションの内容(あるいは機能)にあるのではなく、その行為そのものを楽しむことにあるという話がある。確かに、同じ瞬間に「こなぁ〜ゆきぃぃいぃ〜」と叫ぶ楽しさというのはあるだろう。「行為そのものを消費させる」ということ。感覚としてはトリビアの泉のへぇ〜ボタンを押したいという欲求と近いように思う。

 それと同じように、3Dに統合することには機能的な意味はないけれど、3Dの空間の中で楽しむということ自体に意味があるのではないか?水中でコンピュータゲームをやるみたいな感覚というか・・。アバターなので遠隔操作というところに焦点が置かれそうだけど(自己投影のブレを楽しむとかいう話かな)


 Gizimodoにすごくリアル(?)なCGが紹介されてたけど、こういうのが導入されるようになると感情移入度が高まるのかもしれない。・・って中途半端なので冷める可能性もあるな。


 ぼくがこの領域で究極に望むものは電極を直で繋げて電脳ジャックインって感じだから、これぐらいでは満足しないわけだけど。これはこれで趣のようなものがあるのではないか?VF1と現行バージョンの違いみたいな(カクカクしてレトロで楽しいね、って感じ)。


 あと気になった点として、MITのSecond Life研究者みたいな話が出てきたけど、この人のことかな?

Henry Jenkins
http://www.henryjenkins.org/

 っつっても、初耳なのでチェックしてないけど。Second Lifeの研究者系って言うとPeter Ludlow(Second Lifw Herald)ぐらいしか思い浮かばなかった。


 この辺、山口浩さんのほうが詳しそうだからいちおTB打っとこう。


「Second Life」のパネルディスカッション
http://www.h-yamaguchi.net/2006/10/post_b0f1.html


 ってこのエントリも面白そうだな。「あとで読む」


 ついでに最近のSecond Lifeエントリも見繕っとこう。


Second Life frees source code under GPL(@Boing Boing)
http://www.boingboing.net/2007/01/08/second_life_frees_so.html

日本語版は「1?2カ月以内」 Second Lifeのいま(@ITmedia News)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0701/18/news068.html

Second Lifeの登録ユーザーは米国人が50%を占め、次いでヨーロッパ人(28%)、アジア人(11%)、ラテンアメリカ人(6%)という順だ。平均年齢は32歳、女性率は43%


仮想空間 仏では右派・左派抗争も (@CNET Japan)
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20341369,00.htm

先週から両党の支持者が操るアバター同士が相手の事務所の打ち壊しや格闘などを繰り広げるようになったという


Second Life不動産王とDMCA違反申し立ての舞台裏 (@CNET Japan)
http://japan.cnet.com/interview/story/0,2000055954,20341332,00.htm

バーチャル空間のアバターに本気で人権を求める人々の話


Sweden to be first country with official embassy in Second Life(@Boing Boing)
http://www.boingboing.net/2007/01/27/sweden_to_be_first_c.html

スウェーデン政府、Second Lifeに大使館を開設へ--海外メディアが報道 (@ CNET Japan)
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20342079,00.htm


IT's Big Bang! 「Second Lifeのビジネスモデル----CPUの作り出す「もう一つの地球」はハッピーか。」(@CNET Japan)
http://rblog-biz.japan.cnet.com/it_bigbang/2007/01/second_lifecpu_e63d.html

不動産買って税金(固定資産税)払ってくっていうsecond lifeの徴収モデルが広告モデルより新規性があるというところからの空想。バーチャル経済圏って感じ


セカンドライフの土地買占めロボット (@セカンドライフウォッチ)
http://rules.gonna.jp/2007/01/post.html

セカンドライフ 7つのビジネスリスク (@セカンドライフウォッチ)
http://rules.gonna.jp/2007/02/7.html

1.インフラリスク

利用できなくなる時間がある

2.セキュリティリスク
CopyBotによる複製、LandBotによる土地の占有や買占め、プリム複製による攻撃、スキャニングによる盗聴など。

3.プログラムリスク(※勘違いかも)
移動についてはアンドゥが聞くけど、デリートしちゃうとアンドゥでもどすというのが出来ない

4.リンデンリスク
リンデン側に利用規約は一存しているだけに、規約変更などリンデン側の策によってダメージがあるかもしれない

5.経済リスク
たとえば大口のリンデンダラー保有者が処分に走った場合に交換レートが暴落する恐れがある

6.コミュニティリスク

政治、宗教、性差をめぐっての衝突、暴動リスク


7.キャッチアップリスク
もっと面白くてすごい3Dウェッブが登場して、セカンドライフの人気?が廃れてしまう


セカンドライフ人気の7つの理由(@KandaNewsNetwork)
http://knn.typepad.com/knn/2007/02/post_10.html

1.インターネットの黎明期化 Massively Multiplayer Online(MMO)
セカンドライフの現在は、モザイクブラウザで見ているインターネットの黎明期であり、ここから新しいインターネットの世界が広がりそうな期待を集めている

2.仮想通貨の現実化 リアルマネートレード(RMT)


3.不動産自由売買化

(※神田さんは不動産拡張⇒売買だけ注目してるようだけど、不動産の上で商売やって成功したらセンターからそれに応じたpayがあるはず)

4.3D世界のオープンソース化

(※BoingBoing記事にあるようなオープンソース化についてっぽい。あと、いろんな人(有名人)と垣根なく会える、みたいなこと)

5.ハイスペックワールド化

(※割愛)

6.なんでも有料の世界化
土地や物品の売買などには必ず通貨が適用されるという、リアルな現実よりも、金銭的には空気抵抗の多い設計がなされている。この何でも有料の世界観があるからこそ、人はビジネス性を見出したり、新たな新規事業の萌芽を感じることができる

7.アダルトワールド化
セカンドライフで人気の場所を検索してみると上位に並ぶのはズラリとアダルトの世界だ



IGDA新氏、満を持してRMTの最新事情を報告(@impless GAME Watch)
http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20070223/aogc_sin.htm

RMTの生産工場であるゴールドファーマーが正規のビジネスとして正当化され、アダルトコンテンツの生成、所得に対する課税の問題、ギャンブル行為、果ては「ゲームデザインそのものが壮大なネズミ講ではないか」という見解まである。すなわち、「Second Life」はRMTを容認した結果、RMTに付随する形で、より多くの課題が生み出されているわけだ



個人的には、ITMediaがやたらSecond Lifeをヨイショしているように思います。(@増田)
http://anond.hatelabo.jp/20070206235710

プレイしてみると、「ただそこに3Dワールドが存在している」って感じしか受けないし、ユーザーと出会えたとしても既存の3Dチャットとあまり変わらない気がします。


Synchronized Punditry About Second Life(@Terra Nova)
http://terranova.blogs.com/terra_nova/2007/01/syncrhonized_pu.html

Clay Shirky, Beth Coleman, and Henry Jenkins have decided to coordinate simultaneous blog posts discussing Second Life.



 ところで、すごく私的でどーでもいい話なんですが、MMO関連で。DSでやれる、育成型ほったらかしMMOみたいなの探してるんだけど、なんかないですかね?いちお三国志大戦見つけたんだけど、もうちょっとゆるいっていうか、「デッキ組んで、てきとーに指示与えて放ったらかしにしといて、しばらくしたら成果回収しに行って、それを元に育成(デッキチェンジとか)する」みたいなゲーム。んでMMO。・・オンラインだとけっこう見るんだけどなぁ・・。




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関連:
NHKで伝えきれなかったRMT問題の根深さ (@IT-PLUS)
http://it.nikkei.co.jp/digital/news/index.aspx?n=MMITew000022022007

中華ボットの問題。参入が遅れた中国ではボット開発やRMTビジネスがベンチャーとして浮上したらしい








posted by m_um_u at 22:25 | Comment(0) | TrackBack(1) | メディアこのエントリーを含むはてなブックマーク
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Tracked: 2009-02-10 10:51
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