2009年08月27日

「サマーウォーズ」を見てきたよ (アルバムみたいな作品だったね)

見てきたので軽くメモ程度に感想。
 

映画「サマーウォーズ」公式サイト
http://s-wars.jp/index.html


最初に興味を持ったのは鈴木敏夫のジブリ汗まみれ経由で。

「今年の夏、家族関係の修復(あるいは世界へコミット)的話題についてエヴァとサマーウォーズという2つの作品があるのは対称的というか並行的というか」みたいな話を言っていたんだかpodcast聞きながらオラが勝手に思ったんだかしたので。

エヴァについてはセカイ系ということで、ああいう形で社会へのコミットが閉ざされてしまった社会、あるいは本来「ネタ(虚構)」であるはずの現実世界のルールが「ベタ」として定式化してしまった社会に生まれてしまった子供たちによるネタを前提としたシミュラークル的な社会(再帰的社会)における実存的問題(あるいは社会へのコミットの問題)をどう考えるかということについて、前回は投げっぱなしジャーマン的に終わらせてしまった庵野がケコーンなどを経てどのように変わったかってのが見所だなぁと思ったのだけど今回の「破」では演出強化って感じで特にそういった線での変化は見られなそうだったので見なくていいかなぁとか思った。

そういった線で変化せずとも、「アニメーターとして最後まで投げ出さずエンターテインメントを作り上げる」、という点ではオトナになったのかなぁとも思えるのだけどとりあえず作品も見てないのでこれについてはここまで。


サマーウォーズについてはそれ以外にNHKのインタビューで細田守監督が言っていたことが気になっていたので。よく知らないけど細田監督は最近結婚して親戚がたくさん増えたのだそうな。それで嫁さん方の田舎にいって、そこで親戚の人たちと触れ合って新鮮な驚きがあった、と。

「それまでずっと孤りだったぼくに家族ができた。そのおどろきを伝えたい」みたいなこといってはった。


たしかに映画の内容はそれに尽きる感じだった。

全体的な構成(ストーリー)としては「ひょんなことから田舎にいった少年と少女が世界を救う冒険に巻き込まれて親戚一同みんなで立ち向かう」ってことになってて画面上では仮想現実空間におけるたたかいがメインとなって展開されていたわけだけどその辺はエンタメ作品として仕上げるためのギミックに過ぎなかった印象。実際、インタビューでもそんな感じだったし。

メインは親戚一同揃った家族の食卓であり、入道雲に向かうまっすぐな道行きであり、田舎の旧家の陰に置かれたアサガオの鉢植えたちと夏の空の青のコントラストのように思った。ストーリーやテーマ的なものというよりは田舎のそういった色彩のひとつひとつについてのアルバムであり心象風景的な作品なのだなぁ、と。


もちろんテーマとしては「インターネッツな仮想現実な世界の中で並行する家族の関係の希薄化」的なものもあったように思うんだけどそれについての作品が提示していた回答のようなもの、「みんなとりあえずごはん食べましょ」、はそれほどの説得力を持っているようには思えなかった。(実際、仲の良くない家庭で「とりあえずご飯は一緒に食べる」だけは実践されてきた結果それほど意味がなかったことを実感しているので)


「家族の食卓」というテーマだと伊丹監督の「家族ゲーム」で「みんな真正面を向いて食べる食卓」が表されたときのほうが象徴的だったし、「食と人(あるいは関係)」ということだと「たんぽぽ」のほうがテーマ的には踏み込んでたし。


なのでやはりこの作品はアルバムでありこの時点での記念的なものなのだなぁ。


そういった記憶は論理的には説得力を持たなくてもふとした瞬間の動機づけになることはある。空気感とか暑さや寒さ、味や音などといった綜合的な記憶。それが人の思考や選択の動機になることはあるように思うんだけど、この作品ではそれは描かれてなかったな、と。


そんなことを思ったわけです。




いろいろいったけど誤解してほしくないのはこの作品はアルバム的なものとしてはとてもよいものだったなと思いました。家族の食卓とかアサガオとか入道雲




あと、法事の食事ということだと「歩いても歩いても」のとうもろこしの天ぷら思い出したり。

また見たくなったので明日辺りDVD借りてこようかな




posted by m_um_u at 18:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記このエントリーを含むはてなブックマーク
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